美しきフットボール

最近タクシー帰りが続いています。。。
中々落ち着かないなぁ。。

そんな訳でグッタリな深夜ですが、疲れも吹っ飛ぶような、久々に凄いモノを見ました!!
なでしこジャパンのW杯準決勝、対スウェーデン戦です。今大会のスウェーデンは予選リーグで世界No.1のアメリカに勝利するなど好調。欧州勢らしいフィジカルの優位性を前面に押し出したサッカーが身上です。

平均身長差10cm以上の大型チームを相手に、しかし日本はボールポゼッション率60%と圧倒的にボールを支配します。
しかも後ろでダラダラ回すパスではなく、相手をいなしつつ速攻と遅攻を織り交ぜた緩急自在のパスサッカーです。

この日のスコアは3-1の完勝。
敗れたスウェーデンメディアが「3−1は極めてフェアな結果だった」と完敗を認めたのを始め、開催国ドイツが「魔法のサッカー」と絶賛すれば、韓国、ブラジルなど世界中のメディアが日本のパスサッカーを称えています。

決勝の対戦相手アメリカでも、
「彼女たちは、世界中の誰もが今、発見したことを既に知っていた。サッカーはフィジカルだけではなく、本来、情熱的で精神的で、正真正銘、戦術的なものだ」
と大絶賛。

実際自分もこの試合の日本の強さに本当に驚きました。
では何故なでしこがここまで強くなったのか。
これは昨年のW杯で16強に進出して、そのサッカーの質を高く評価され、さらにその後欧州で活躍する選手が増えた男子の躍進と無関係ではないと思います。
1つは日韓W杯以降の強化が実を結んだ、ということが言えると思います。
でも、自分がそれ以上に感じるのは、世界のサッカーのトレンドが日本の追い風になっているな、ということです。
フットボール戦術を20年ほど遡ってみましょう。
当時ACミランがプレッシングサッカーで一世を風靡しました。それから世界各国で模倣されるようになりました。
質の高いプレスを実現するには、高い身体能力とスタミナが要求されます。
アスリート的な選手が重宝されたり、ブラックアフリカンが台頭してきたのもこの頃です。
やがてプレッシング、組織的な守備の対抗策として、個の力がクローズアップされます。それが日韓W杯でのブラジルの3Rに代表されるタレントの能力を前面に押し出したサッカーです。
その個がさらに線になって、組織的に攻めるようになったのが、現代フットボールのモダンであり、それを最も高次元で実践しているのがバルサと言えます。
いずれにしても現在はかつてのようにアスリート的な選手よりも、より高度なテクニックをベースとした戦術を遂行できる選手こそが重宝されます。
そういった意味で、今時代は確実に日本にとって追い風になっていると思います。


「美しく勝て」というクライフの哲学を完璧に実践するバルサフットボールは本当に美しい。

そして、先日準決勝後に、ドイツ誌『キッカー』は
「日本は女性がどのように美しいフットボールを実現することができるかを教えてくれた。クリーンな試合運び、卓越したボールさばきとパスワーク。そして、 知性と落ち着き、自信に満ちあふれていた」
なでしこジャパンの美しいサッカーを称えています。


なでしこジャパンには、時代の追い風にのって、美しく、一気に頂点まで駆け上がって欲しいと思います。

それは我々日本人だけでなく、世界中のサッカーファンが望んでいることなのだから。


キックオフは日本時間で18日午前3時45分から。
皆で応援しましょう!!

ハロコン帰りで大変だろうけど、ちっさーには岡井サッカー応援団やって欲しいなぁw