Danceでバコーン!〜おかえり、ファンキー姉ちゃん!!〜

さぁ、間もなく恒例の℃-ute最大行事、℃-ute夏秋ツアーが開幕します。
今回のツアータイトルは、ダンススペシャル!!「超占イト!!」
とにかく℃-uteと一緒に気持ち良く踊れそうなタイトルです!
そして、ライブ会場を即席ダンスフロアと化してしまうような、まるでツアーを象徴するかのような楽曲が今回の新譜、「Danceでバコーン!」です。

Danceでバコーン!

Danceでバコーン!

ヘビーなギターストローク、そこに打ち込み音と共にトランペットの音が交錯する、何とも不穏な空気すら漂わせるイントロから、最高に痺れさせてくれます。
そしてビートの加速が頂点に達した刹那、


ファンキーだ〜んしぃぃぃぃ!!!!!
愛理が前のめりなビートをあざ笑うかのような、脱力感タップリのボーカルを吐き出します。余裕すら感じさせながら、実に自然にファンクビートと同化する愛理のセンスとテクニックが光ります。
舞美嬢や他のメンバーもけだるさを織り交ぜながら時に声をしゃくり上げて、ファンキーさ全開な歌声で、あのモーサムの名曲「hang song」を彷彿とさせる、高速ファンクビートとスパイラルすることによって生み出されるグルーヴ感はとにかく快感です。

けだるさに加えて、パープルのSmoke on the Waterを思わせるチャッチャッチャのエアギター部は、常に全力疾走がモットーのようだったメジャーデビュー以降の℃-ute楽曲には見られなかった遊び心で*1、楽曲にいい意味でのアクセントを与えてくれます。
本当恐ろしく高まるAメロです

遊び心、変化の象徴はBメロです。AメロのテンションをBメロでさらに加速させる、というのがこれまでの℃-ute楽曲の常でした。それはサビで爆発的なテンションを生み出す起爆剤となることもあるのですが、「都会っ子 純情」「FOREVER LOVE」のように気負い過ぎてサビでズッコケてしまうこともしばしばでした。

ビートも極端に減速して、そこにだるさを表現させたら、℃-ute内でも断トツ、ハギティのアンニュイな歌声、さらにはなっきぃのポップな歌声が続けざまに吐き出されて、見事なまでの脱力っぷりを見せてくれます。
勿論、この曲はバコーン=爆音な訳で、脱力してばかりはいられません。℃-ute最強の起爆装置といえば・・・それは岡井千聖

この脱力感たっぷりのBメロのラストをちっさーがビシッとしめてくれます。かくしてスイッチは押されます。


ダンスでバコーン!!!

爆音と共に吐き出されるこのフレーズで、この楽曲は隠から一気に陽性へと転じます。
Aメロでの加速、Bメロでのタメが生きて、このサビの爆発力は半端ないです。一気に高まるテンションに追い打ちをかけるように、バックビートでの強烈なアクセント。
リズムのテンポを落としてる分、ビートのアクセントは、より楽曲にダイナミズムを与えます。
この楽曲のダイナミズムに加えて、舞美嬢が愛理がちっさーが、自慢の馬力あるハイトーンをこれでもかってくらいガンガンブチ込んできて、ノリノリで、もうとにかくご機嫌になります。

4人の個性的な歌声の適材適所、本当℃-uteの個性を上手く活かしてくれてるなと感じます。

4人と書いたのは・・・愛理は除く、です。
この楽曲は奇しくも愛理で始まり、愛理で終わります。
不穏な空気すら漂うAメロから、これでもかってくらい陽性のサビ、両極端な曲調にも関わらず、基本的にメンバーそれぞれのらしさは残ります。
ところが愛理の最初と最後は、美味い!ということを除けば、まるで別人のようです。
曲調によって、柔軟に歌い分けられてしまう、愛理のセンスを改めて感じさせられました。

℃-uteらしい、ファンキーなダンスロックナンバー、そして夏女グループ℃-uteらしい、サビでの圧巻の爆発力。
これから始まる夏フェスにはおあつらえ向きの楽曲であることは間違いないでしょう。

マジでショックだった「SHOCK!」、「キャンパスライフ」を聴いた時の、自分の好きだった℃-ute像がボロボロと崩れてしまった時の衝撃は過去のこと。(だからこの曲はレビューも書きませんでした・・・カワイイのはありだし、決して嫌いな曲ではないんですけど)
Bye Bye Bye!以降の迷走状態から、もがき苦しんで、℃-uteが導き出した解だと受けとめています。
個人的には、℃-ute歴代No.1のシングル曲です。

おかえり、ファンキー姉ちゃん達!!!

これ以上 嫌われたくないの

c/wのスランプはもうしばらく続きそうですね・・・
やっぱり℃-uteの4ビートのポップって好きになれない・・・しかも今回は曲も暗めで、℃-uteの良さがあまり生きていないなぁってのが実感です。
シングル曲が素晴らしいだけに、尚更そう感じてしまいます。

とはいえ、細かくパート割がされていて、メンバー一人一人の歌声が楽しめる点はいいなと思います。
また、mottecoのwebでちっさーが以下のように語っています。

とくに「これ以上 嫌われたくないの」では、メンバー2人ずつ、色々な組み合わせで歌っているから、たくさんの組み合わせで響いてくる、さまざまな声の魅力も味わえるんです。

http://motteco.com/book/entertainment/music/music_050/book.html

ナルホド、ちっさーっのコメントって結構深い。
確かにペアの響きって今まであまり味わえなかった部分でもあるので、楽しみ方を変えれば、この楽曲もりかもしれませんね。

特典DVD

今回はA盤がDance Shot Ver、B盤がClose Up Verとなっていますが、どちらも曲の世界観を広げてくれるグッドな内容になっています。

特におススメはDance Shot Ver。

Danceでバコーン!(初回生産限定盤A)(DVD付)

Danceでバコーン!(初回生産限定盤A)(DVD付)

ハロプロ内では随一のダンススキルを誇る℃-uteだけに、ダンスを見ているだけでも十分なエンターテイメントとして成り立ちます。今回は、カッコ良さに加えて、ユーモア、激しさなど楽曲同様バラエティに富んでいて、本当に楽しいです。


イントロの鋭角的なポージングから度肝を抜かれます。


コミカルなダンスも、全力!!
だから℃-uteのダンスはカッコイイ!!


この魂のエアギターを見よ!!
舞美嬢、なっきぃ、愛理のヘドバンが半端ない!!!


今話題沸騰のK-POPユニットKARAの「ミスター」を彷彿とさせるヒップダンス。

梅さんの大好きな「少女時代」といい、今K-POP女性ユニットが流行なのは、歌とダンスができるアイドルが再評価されてきた証。そして日本ではこれをできるアイドルがいないから、K-POPに流れる、という見方もできます。
℃-uteは間違いなく歌とダンスで勝負できるグループ、この時代の潮流が℃-uteにとっての追い風になることを願っています。



サビのランウェイでのダイナミックなムービングと、バックビートの強烈な振りは℃-uteの真骨頂。

つんく♂Pが℃-uteのダンスをアスリート的と称する所以だと思います。
℃-ute 8/25発売 シングル「Danceでバコーン!」

お次はClose Up Verから。

Danceでバコーン!(初回生産限定盤B)(DVD付)

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ファンキーねぇぇぇぇぇぇぇぇぇちゃ〜ん!!!!!やっぱり、℃-uteが大好きです!!!

*1:勿論「江戸の手毬唄II」や「暑中お見舞い申し上げます」のように楽曲そのものが遊び心で作られたものはあります