まだ何も終わっていない

3月9日、Jリーグ第2節、カシマスタジアムでは試合開始前、震災の犠牲者に対して黙とうが捧げられました。
鹿島対仙台、被災地クラブ同士の対決は手に汗握る点の取り合いとなりましたが、我らが鹿島が何とか今シーズン初勝利を挙げる事ができました。

昨年もちょうど同時期に対戦して、その時は仙台に軍配があがり、その後仙台は優勝争いを、一方の鹿島は残留争いをするハメになりました(^_^;)

今年は去年の仙台のように優勝争いに。。。
いや去年の仙台のように被災地を勇気づけるようなサッカーをして欲しいと思います。
そして仙台は今年も変わらずあの力強いサッカーを見せて欲しいと思います。

サッカー選手に何ができるのか?

こう問いかけて、寡黙な男、小笠原満男は「東北人魂」という東北に縁のあるJリーガー達による活動を立ち上げました。
先週のすぽるとでも、活動への思いや葛藤を話していました。

特に印象的だったのが、サッカー用品などの支援物資を贈るのを辞めた理由でした。
復古支援といえば、まず思い浮かぶのが募金や物資の支援ですが、彼らは敢えてそれを辞めたそうです。

被災地でも徐々に仮設のスポーツ用品店が出来てきて、支援物資を贈ると言う事はそういう人達の邪魔になってしまうからなんだそうです。
地元のお店に買いに行く、こういう当たり前の営みが戻って初めて本当の復興なんだと。


2年経って風化してしまいがちだけど、自分もこの満男のコトバには凄く共感しています。
自分の故郷も原発の影響で、まだまだ漁業は震災前の水準には遠く及びません。
漁船の浮かばないガランとした港をみると本当に悲しくなります。

そしてその故郷からさらに北にいけば、原発による立ち入り禁止区域、未だに故郷に帰れない人も大勢いらっしゃいます
宮城、岩手でも未だに避難所や仮設住宅で暮らしている方も大勢いらっしゃいます。


こうした方々に日常が戻って、初めて本当の復興なんだろうと。


震災の起きた2年前、日本中が注目した最前線。。。原発で作業をしていた弟が、先日いよいよ結婚を決意したそうですww
今だから笑って話せるけど、あの時は本当に命懸だった訳で、彼女さんも気が気じゃなかったと思います。

震災から2年が経って、幸せの時間を刻み始めようとする、そんな2人のエピソードを聞いて、少しホッとしました。

今尚震災で大変な思いをしている方にも早く幸せの時間が訪れる事を願います。


そして、我々は、まだ復興まっただ中なんだってことを、自戒も込めて改めてそう思いました。