ミスタークライマックス

先週のガンバ大阪との大一番を今季最多の5得点で快勝して、いよいよ鹿島の優勝が見えてきました。とはいえ、ラストはアウェーの浦和戦、社長が血迷った発言をしたり、OBの犬飼がやかましく吠えまくったり、もはや定番といっていい内紛が勃発しようと、腐ってもレッズ。しかも超満員のアウェー戦とあっては気は抜けません。
こんな時頼りになるのがここ数年終盤戦に必ず調子を上げてくる、そして決定的な仕事をしてのける野沢拓也
一昨年は同じようなアウェーでのレッズ戦で数的不利を強いられながらも野沢の1発でレッズを沈めて奇跡の逆転優勝を呼び込みました。昨年は最終節の札幌戦で優勝を決める決勝ゴール。そんな彼についたあだ名は「ミスタークライマックス!」
今年もここ2節京都戦、ガンバ戦とファインゴールを連発して、その名に恥じない活躍をみせています。ガンバ戦後小笠原をして、「この前(京都戦)はジーコ、今日はレオナルド」と称するほど、そのテクニックは日本人離れしていて、日本では数少ないロベルト・バッジオタイプの真のファンタジスタと呼べると思います。
ただ、創造の欠片も感じられない日本代表を見ても分かるようにファンタジスタタイプを活かすのは結構難しいことなんです。一つにはその人を王様にしてしまう方法がありますが、この手法ではチームの強さは何シーズンも持続できません。やはりこういうタイプの選手を活かす最良の方法は、テクニックのある選手を何人も集めたチーム編成にすること。その最たる例がFCバルセロナであり、クワトロ・フゴーネス(4人の創造者)と称される中盤を持つスペイン代表です。(現在はこの4人が同じピッチにたつことはあまりないですけど)。
勿論今の鹿島にはシャビもイニエスタもいませんが、少なくともタクを活かすだけの中盤は持ちえていると思います。
最終節、スタジアムには行けませんがタクのテクニックでゴールをこじ開けて優勝を勝ち取ってくれる事を祈っています。