太陽とシスコムーンと℃-ute

ハロプロ系(もはやなっちやあややなどがハロプロではないのでこう呼んでます)で一番好きなアルバムは?
うん、そりゃ℃ヲタの自分としては、℃-uteのアルバム。やっぱ名曲揃いの4thか?いやいや完成度なら1stも捨てがたい。
でも、miniとはいえ℃-uteの個性と多様な音楽性が混ざり合った2ndも紛れもない名盤だ!
実験的な意味合いの強かった3rd以外は甲乙つけ難い。
個人的には℃-uteの楽曲レベルってかなり高いと思います。(実際レコ大も2年連続で受賞している訳だし)

それ以外にも、あややのベスト「NAKED SONGS」は素晴らしい。なっちの1stも名盤だ!娘。は・・・微妙だけどあえて選ぶなら7thかな。工房さんは最新のやつもまぁまぁいいけど、ポップな1stがやっぱりいい、とか考え出すと結構きりがない。
実際聴いてみると変わったりもしますし。

ただ、そんな迷いとは全く無縁のハロプロ史上屈指の名盤があります。
それが約10年前の99年10月27日にリリースされた太シスの1st「Taiyo & Ciscomoon 1」。

TAIYO&CISCOMOON 1

TAIYO&CISCOMOON 1

個人的にはハロプロでは断トツの作品だと思います。

約10年前と言えば、娘。がLOVEマシーンで世間を席巻していた時代。ミクスチャーというかとにかく奇抜なメロディで世間をあっと言わせていたつんく作品。その後、数年に渡ってこういった曲がチャートを賑わせ、ハロプロの王道ともなっていった訳ですが、そんな状況下でこの作品が生まれたのはある意味奇跡、いやそういう状況下だったからこそ、つんくが本当にやりたかった事がここに収められているのかな?とも思います。

R&Bを基調としながらも、ジャズ、ソウル、そしてゴスペル調の曲まで。とにかく極上のダンスミュージック群が揃っていて、トラックに全くスキがない。作り手の並々ならぬ気合いが伝わってきます。
10年経っても尚、歌われ続ければ、それは立派な名曲だと思います。そしてそういった曲はそう多くはないと思います。
この時期ミリオンを連発したハロプロの楽曲も例外ではありません。ラブマ、恋のダンスサイト、プッチのちょこLOVEとか、今ではすっかり色褪せてしまいました。
確かにラブマとか今でも歌われていますが、それはあの曲の知名度に救われている感は否めません。

翻って太シスの1stに目を向けると、「月と太陽」「ガタメキラ」「Magic of Love」「Everyday Everywhere」「ENDLESS LOVE~I Love You More~」などなど、10年経っても尚、色褪せることなく、ハロプロライブの最前線で歌われている曲ばかりです。

当時の進行形のアーティストの波長、時流、運、それら諸々が絡み当てヒット曲は生まれると思いますが、名曲というのは、やっぱり曲自体、アーティスト自体が優れていて初めて生まれるものだと思います。

この太陽とシスコムーンが残してくれた楽曲群はハロプロの宝だと思います。

そしてその宝を残してくれたシスコムーンの中心メンバーだった稲葉貴子さんが、あの名盤を世に送り出してから10年後の10月30日、アップフロントとのタレント契約を終了されました。

稲葉貴子に関するお知らせ

先日太シス復活ライブを敢行したばかりで、これからの活躍を期待していただけに、このニュースは驚きと共に、とても残念な気持ちになりました。
℃-ute名古屋公演と被ってしまった為、参加できなかった太シスライブ、次こそはと思っていたのですが・・・

ハロプロ内で太シスの曲をカバーできることは一つのステータスシンボルなんじゃないかと思います。あの難度の曲、おチビちゃんたちにはまだ早い。エルダーのお姉さんたちだったり、娘。の高橋リーダーだったり、やっぱりある程度歌唱力を持った人が歌って初めて様になる。太シスの歌を歌わせてもらえれば一人前、個人的にはそんな風にすら感じていましたw

そして太シスの楽曲といえば、切っても切れないのが℃-ute
太シス後、ハロプロ内では初となる本格ダンスユニットZYX、彼女たちはc/wで「ガタメキラ」を披露しました。それは太シスには及びもしないパフォーマンスでしたが、つんくの期待の表れだったのかな、と今となっては思います。

奇しくもというべきではないでしょう。その後、ZYXの中心メンバーだっためぐに、同じくメンバーだった舞美嬢と梅さん、ここにキッズでは抜群の歌唱力を誇った愛理を加えて結成されたのが℃-ute
舞美嬢の身体能力は信田さんとオーバーラップするし、梅さんのユッタリとしたダンスも太シス向き。つんく℃-uteというユニットで、太シスのような曲を再びやりたかったんじゃないかなと思います。
℃-uteというユニットは、プロデューサーサイドとして、必ずしも、スタートの7人での活躍を思い描いていたとは考えずらいのですが、それでも、決してベリーズの残りではない、寧ろ、最初に挙げた4人は敢えて残しておいた、これは℃ヲタの穿った見方なのかもしれませんが、自分はそう信じています。

果して、℃-uteはデビューアルバムで太シスを代表する楽曲「ENDLESS LOVE~I Love You More~」「YES!しあわせ」をカバーする光栄に預かりました。
まだまだ技術的には太シスには及びもしませんでしたが、「ENDLESS LOVE~I Love You More~」では、オリジナルの持つ雄大さとは一転、℃-uteらしいドライブ感を持たせることに成功しました。この最大の功労者はやっぱりめぐ。そういった意味でも彼女がいたら℃-uteはまた違ったユニットになっていたかもしれません。
それでも、この時℃-uteが獲得したクールさとドライブ感のミックスは、「都会っ子純情」や「涙の色」を経て、最新作「★憧れMy STAR★」にも受け継がれている℃-uteらしさだと思います。
一方の「YES!しあわせ」、こちらは元々℃-uteの曲だったんじゃないか?ってくらい℃-uteにピッタリで、℃-uteの醸し出す幸福感を最大限に引き出してくれる、これまた℃-uteらしい曲。

と、今日の℃-uteにとって、太シスってユニットは間違いなく一つの礎となっていると思います。
ちなみにこの「ENDLESS LOVE~I Love You More~」は℃-uteと共にメロン記念日もカバーしています。メロンの方がよりオリジナルに近いと思いますが、いずれにしてもこの曲をメロンと共に℃-uteがカバーできたのは、個人的に凄く嬉しかったし、彼女たちの自信にもなったんじゃないかなと思います。



℃-uteの放課後のエッセンスver。めぐパートはハギティが務めています。
衣装もどことなく似てるし、舞美嬢が小湊さんパートなのが面白い。
実力的にはまだまだ及びもしないって感じですが、いつかはあんな風になれたら。

太シス℃-uteの一つの道標だと思います。それはめぐが抜けたことによって軌道修正された部分はありますが、ダンススキル、歌唱力を磨くという本質に何ら変わりはない。
あのステキなお姉さん達に少しでも近づけるように、頑張れ℃-ute

そして、貴子姉さん!本当に稲葉さんの歌大好きでした。ハロプロでは一番好きでした!
これからあの歌が聴けなくなるのはとても寂しいです。
今後は関連会社でサポートする立場に立たれるそうですね。今度は後輩やアーティストの卵の指導に携わっていくのでしょうかね。
稲葉さんの指導で第二、第三の太シスのようなユニットが育ってくれることを願っています。

もし時間がありましたら・・・まだまだ未熟な℃-uteの事も見てあげて下さい<(_ _)>

稲葉さんのセカンドキャリアも素晴らしいものであることを願っています!