フットボールファンに捧ぐ勝利

℃-ute結成記念日の6月11日にバファナバファナの#8チャバララの号砲で幕を開けた世界最大のスポーツの祭典ワールドカップは、舞美嬢主演の「らん」千秋楽となった7月11日に、スペイン初戴冠というドラマと共に幕を下ろしました。

ラファちゃんと「らん」千秋楽後に酌み交わした熱い酒の余韻が残っていて、正直起きてるのも辛かったのですが、イチサッカーファンとしてこれは見逃せなかったので、頑張って観戦しました。
決勝はスペインの華麗なパスサッカーとそれを消してスナイデル、ロッペンの個の力で応酬するオランダという図式で進みました。
オランダは百戦錬磨のファン・ボメル、そして肉弾ファイターナイジェル・デ・ヨングという2枚のディフェンシブハールを中心によく守りましたが、それでも最後はスペインの猛攻を防ぎきれなくなりました。
スペインの勝利は妥当なものだと思います。
私が優勝予想したオランダも、ロッペンが決定機を作るなど、見せ場も作りましたが、最後は力尽きました。
ユーロに続く的中とはなりませんでしたが、それでも、我ながら自分の予想は大したものだと思います。
多くのファンや解説者までもが、まずはそのチームがするサッカーを見て、それが優勝できるサッカーか?という観点で予想を立てると思います。まぁ、間違ってないとは思いますが、長丁場を戦う上では必ず波があります。
つまりどういうサッカーをするか?よりも自分達のサッカーができるか?というのが重要になってきます。ここで生きてくるのが経験値です。そういった点で若いチームは不利になります。
ブラジルやドイツが敗れた理由は正にここに尽きます。今大会ツボにハマると華麗な攻撃力を見せつけた両チームですが、苦境を打開するほどのアイディア、精神力は持ち合わせていなかったということでしょう。
更に重要なのは組み合わせです。予選が厳しいとどうしてもそこで力を遣いきってしまいます。
具体的に言えば、予選で厳しい勝負が続けば、体力的にキツイだけでなく、主力選手がイエローカードを貰ってしまい、大事な試合に出場できなくなるというリスクもあります。
この点オランダは予選のみならずトーナメントの組み合わせも恵まれていました。正直自分がオランダと予想した時、そのサッカーよりも組み合わせを見て決めました。ヤマはブラジルくらい、これを除けばオランダの力量なら決勝進出はかなりの確率があると思いました。
予選が楽だったので、直前で負傷したロッベンを温存できたのも大きかったと思います。
優勝したスペインにしても、初戦でスイスには敗れましたが、スペインが敗れる典型的なパターン、いい薬になったでしょう。スペインの力量を持ってすれば、慌てずとも十分挽回可能なグループに入っていたのは幸運でした。

自分の予想を引き合いに出したのは、まぁ、ワールドカップなんてものは決して強いから、いいサッカーをすれば勝てるというものではないということを言いたかったのです。前回のイタリアもとても優勝に値するチームだとは思えませんが、つまり「サッカーとはそういうものだ」というある種諦めにも近い言葉で片付けられてしまうのでしょう。
今年のCLでバルセロナインテルに屈したのもその典型です。

だからこそ、スペインの優勝は価値があるのです。今大会、いやここ数年のスペインは世界で最も魅力的なサッカーをしています。そのサッカーをワールドカップというビッグトーナメントでも決して曲げることなく頂点に立ったのは、フットボールに再び夢を与えてくれる勝利だと言えるでしょう。

勿論彼らは華麗なだけではありません。戦前、泥臭さが足りないと感じていましたが、蓋を開けてみれば、全員が勝利に対する強烈なメンタリティを見せてくれました。
今大会のスペインの中心でもある、シャビ、イニエスタを筆頭としたバルサ勢は、若いながら、これまで幾多の修羅場をくぐってきた歴戦のツワモノ達です。ユーロ制覇というのも大きな自信になったのでしょう。

いずれにしても今大会のスペインは最も強くて美しいサッカーをした、誰もが納得の、真のチャンピオンと呼ぶにふさわしいチームだと思います。

敗れはしましたが、バラックの呪縛から解き放たれたドイツも勢いと熟練をミックスさせた若いながら、とても好チームの印象を受けました。何せあのちっさー激推しのイングランドやアルゼンチンが全く歯が立たなかった訳ですから。
ドイツのサッカー関係者は「移民の勝利」とも言っています。ナルホド、活躍したポドルスキ―やクローゼはポーランド系、カカウはブラジル人、そして今大会最大の発見と言ってもいいメスト・エジルはトルコ系。
このトルコ系とドイツサッカーというのは個人的にとても相性がいいと思っています。
元々ゲルマン魂と評される屈強な体躯と精神力をベースとした手堅いサッカーがドイツの特色です。それは確かに安定感と抜群の勝負強さをもたらすのですが、同時に非常に退屈なサッカーでもあります。
そこにスパイスのように変化を与えてくれたのが、今大会のエジルです。また少し前のドイツ代表にはメーメット・ショルというこれまたトルコ系のファンタジスタが、ドイツ人らしくない想像力溢れるプレーでドイツサッカーにアクセントを与えていました。
ドイツ人ではないですが、元レバークーゼンのバシュトゥルクの存在も忘れられません。このトルコ人がトップ下に陣取った2002年のレバークーゼンは、バラック(現ドイツ代表キャプテン、今大会不参加)、さらにはルシオ(現ブラジル代表キャプテン)などを擁して、CL準優勝まで登りつめました。これは今年バイエルンが同じく準優勝するまでの、近年のドイツサッカー最大の成功となりました。

このようにドイツサッカーに非常に相性のいい、トルコ系、それも若くて実力のあるトルコ系スターを授かったドイツ代表の今後も目が離せません。


自分は、四年前楽しめなかった分も、を標榜して、今大会のワールドカップに臨みました。居酒屋観戦、PV、そして何より我らが応援隊長ちっさーや℃ヲタと盛り上がったワールドカップ。
日本代表も活躍してくれたし、本当に思い出深い大会となりました。

4年後も是非ちっさーにボクらの応援団長を務めて欲しいなと願いながら、自分のワールドカップ総括と・・・

リ ・一・リ<ええ?総括だったの?

そうだよ・・・

総括とさせてもらおうと思います。

ではでは、ばいちゃーこ!!