チャンピオンたるもの

27日のフライ級王座統一戦を控えるチャンピオン亀田興毅の口だけは相変わらず絶好調みたいだ・・・口汚い言葉で相手を罵る。いつ見てもムカツク。かつてなにかのインタビューで「ボクシング界を盛り上げる為!」と嘯いていたことがあるが、何をトンチンカンな事を、とひたすら首を傾げたくなる。
本業のファイトでは、噛ませ犬相手には豪快にKO劇を演じて見せても、いざ世界戦になった途端、倒す気なんて微塵も感じられない、臆病なファイトに終始する。こんなつまらないファイトをしていて、本気でボクシング界を盛り上げようと思っているんだろうか?
そもそもボクシングは、チームスポーツと違って必ずしも勝利こそがすべてではない。何連勝、高勝率を誇るチャンピオンより、名勝負を演じたチャンピン、あるいは名勝負そのものに賞賛が贈られる。

先日のIBFWBO統一ヘビー級タイトルマッチで、チャンピオン、ウラジミール・クリチコは、かつての亀田大毅のようにリフティングを繰り返すなど、明らかに力の劣った挑戦者チャンバース(といっても彼はWBO 1位)に、11Rまでほぼフルマークの内容。簡単に逃げ切る事もできたのだが、セコンドを始め当の本人もこのふがいない試合に苛立っていた。「こんなファイトで客が満足するか!」彼は最終ラウンド、それこそ劣勢を挽回する挑戦者のように、がむしゃらに倒しにいった。そして残り僅か十数秒で、強烈な右フックが炸裂して、見事KO勝利を収めた。
ただ勝つだけではない。ファイトで客を感動させてなんぼ!ボクシングのチャンピオンってのは、それくらい大変なもんだし、だからこそチャンピオンは誇り高い存在なんだと思う。
何故、ゴールデンボーイことオスカーデラホーヤが、あれほど賞賛されるのか?それは決して前人未到の6階級を制覇したからだけではない。寧ろ同時代の名選手の殆どと拳を交えて、しかも好勝負を演じたからこそである。
何故、マニー・パッキャオは世界中のボクシングファンを虜にするのか?それは彼が常にエキサイティングな試合をするからである。亀田も敬愛するパッキャオは、対戦相手を口汚く罵るようなまねは決してしない。彼は対戦相手を常にリスペクトする。彼の中にはボクシングは殴り合いをするスポーツである!というスポーツマンシップ精神を感じられる。
この点も「ボクシングは戦争や。オレがボクシング教えたるわ。」などと息まくチャンピオンを見るにつき、こいつはボクシングを何もわかっとらんなぁ、と可愛そうにすらなる。

亀田もさることながら、彼をバックアップするTBS・・・スポーツジャーナリズムという観点では極めてレベルの低い日本の民放各局の中でも、とりわけ支離滅裂の解説や、単なるミーハー的な番組作りをするこの局のスポーツ中継は、楽しいはずの観戦で不愉快極まりない思いをする事が多々ある。

とにかく同じ日本人だけど、到底亀田を応援する気にはなれない。ボクシングを舐めたチャンピオンとマスコミに鉄槌を!

残念だけど、ポンサクレックを応援しています・・・


从・ゥ・从<何かすっごい過激な内容だけど、何故かボクシングの時はベリーズね!

御意・・・(^_^;)