(4)憧れ My STAR〜℃-uteの11球〜

最近今さらってネタが多くて更新の度に恐縮の日々。バスツアー行って、Buono!の新譜も出て、ハイブリットパンチも行って、何故このネタ?って感じです・・・
でもやっぱりこのアルバムに関しては自分なりの感想というか、想いをどうしても残しておきたかったんですわ。本当それくらい衝撃の1舞でした。
昨日はBuono!ライブ本当楽しかったです。で、初聴きはちょっと微妙だった2ndも含めて、Buono!の楽曲のレベルの高さに改めて脱帽させられました。そのBuono!の1stは誰もが認める、近年のハロプロにあって最高の名盤との誉れも高いCafe Buono!
そして今回の℃-ute 4thは、実に℃-uteらしくあの名盤の壁を超えてくれた作品なんじゃないかなと感じました。

M-1「★憧れ My STAR★」

待ちに待った℃-ute4thアルバム、その1曲目、一体どんな世界が広がっているのか?CDプレーヤーにCDを再生してから「PLAY」ボタンを押すまでの至福のひと時。
しかしこの曲はそんなまったりとした気持ちを介在させる余地を微塵も与えてくれない。
高速ビートにのせて、冒頭から速射砲のように浴びせかける7人のフレーズ。どんな世界が・・・なんて感傷にふける間もなく心のギアは一気に全開。
冒頭のフレーズだけでも、これまで味わったことのない℃-uteワールドに陶酔してしまいます。そして今まで見たことのない凄まじい世界へのドアは、有原栞菜のフレーズという、これまた今までにないパターンで開かれます。
高速ビートとそこからテンポよく繰り出されるキレのあるフレーズ、これはどんな楽器よりも人の声こそが最高の楽器だ!と感じさせてくれます。それが可愛くもカッコいい我が憧れMy Star達の声なら尚更です。
全編通しての疾走感は圧倒的ですが、中でもBメロは、これまでの℃-uteにはない、とことんエフェクトをかけた歌声と、なっきぃハギティの非常に個性的で人間臭いソロを交互に織りなしてくる構成は否応なしに脳の奥底を刺激します。
A、Bと駆け抜けたメロディはサビでクールなビートにどこまでも映えまくる7人の歌声が見事にまとめあげてくれます。

わずか3分半弱をクールなビートにのせてあっという間に駆け抜けていくこの疾走感!
楽曲に恵まれたこともあり、℃-uteといえば「都会っ子」などに代表されるビートの利いたクールなサウンドが一つの代名詞となっています。また、元々℃-uteといえば、そのスピード感が最大のウリでした。
今回の楽曲は℃-uteの持つ最大の強み、「クール」さと「スピード」を高次元で融合させて、今までに味わったことのない℃-uteサウンドを作り上げてくれました。

この曲を聴いた直後の全身に走った戦慄、聴いた後の高揚感、この娘達がここまでやるとは、正直ビビりました。

そして1曲を聴いただけですが、「これが℃-uteだ!」と思わず叫びたくなってしまう。とにかく衝撃の1曲でした。

M-2「One's LIFE」/梅田えりか岡井千聖萩原舞

圧倒的な疾走感の前曲から一転、℃-uteの元気印の3人が、ゆったりとしたメロディにのせて人生と言う壮大なテーマを歌ってくれます。この曲の最大のウリは勿論ラップ!これまでのハロプロのラップといえばほとんどがなんちゃって系って印象でしたが、彼女たち本当に頑張ってくれました。こんなゆったりなリズムでラップって相当なチャレンジだったと思います。
ここで魅せてくれたのはラップ担当の岡井千聖!!ネタでMCチッサーなんてのはやってましたが、彼女の刻むラップが強烈にカッコイイ。抑揚の付け方が抜群なんです。ロック系ではその歌声の魅力を存分に発揮してきた彼女ですが、その幅広い対応能力には改めて脱帽。カッコ良く聴かせるすべを熟知してる感があります。変にライムを多様しないのも、逆に彼女たちの等身大のラップって感じで好感が持てます。
ちっさーのリードに梅さんが微妙な隠し味になって、そしてハギティの可愛くも艶っぽいボーカル、この掛け合いは可愛さとカッコ良さの同居する℃-uteらしい魅力に溢れています。
「不器用に生きていく事が難しくって唇かむけど」なんて泣けてくるフレーズを心地い良いリズムやラップにさり気なく織り込んだりと、本当胸に染みる名曲です。

M-3「Yes! all my family」/鈴木愛理

家族愛を歌った愛理のソロ。この曲を聴いた感想、それは・・・
鈴木愛理に変化球は全く必要ない!!

キャッチーなメロディ、まっすぐに人生に感謝を述べる歌詞、そこに愛理の淀みのない歌声が融合されると、本当もう天をも突き抜けんばかりの爽快感。とにかく愛理の歌声の素直さ、力強さが「超気持ちいい!!」

元々この手の歌声はちっさーの専売特許で愛理は苦手な分野だったはずですが、今やこんな歌声も愛理の真骨頂って感じられるほどハマってました。
これはBuono!としての活動が間違いなく影響していると思います。音楽に対して日々真面目に向き合う愛理の進化の早さには、油断してるとあっという間に置いてけぼりをくらいそうです(^_^;)

食う寝ると言うことに感謝出来るかい♪

なんて、涙が出てくる感動的なフレーズから「へい♪」って終盤の煽りまで。

ライブで投下されたら、あの通ベク以上の惨状は容易に目に浮かんできます(^_^;)

とびきりキュートなロックスターの光臨!!
そんな瞬間を感じられる1曲ではないでしょうか!

M-5「愛してる 愛してる」/中島早貴有原栞菜

今回の全楽曲中でダントツでカワイイナンバー。こんな胸キュンナンバーには、なっきぃのキューティーボイスがとことんハマります。
でも、この曲で印象的なのはやっぱり栞菜!
彼女の表情作りのウマさは何回か書いてますが、声の出し方だったり、強弱だったり、その辺も、表情と同じくらい細かくて、スゲー表現力だなぁと感心させられてしまいます。
特に最後の「めちゃめちゃめちゃめちゃ愛してる♪」ってフレーズ。「めちゃめちゃ」が口癖の栞菜そのまんまって感じで本当カワイイ!いや〜この可愛さはこのアルバムの聴きどころの一つって言っても過言ではないでしょう!w

つんくPが自身のサイトで言っているように「シャッフル(8分の6拍子)」というちょっと特徴的なリズムと、ほんわりしたメロディ、そして二人の歌声がかなり病みつきになります。

M-6「青春ソング」/矢島舞美

タイトルを見た瞬間からほぼ曲調は想像できていましたが、その想像から1mmもブレてませんでしたw
だってこの曲、ブルーハーツの名曲中の名曲「TRAIN-TRAIN」そのものじゃないですか!!正に青春ソングの王道です!!
左右のスピーカーから交互に流れるギターストローク!右も左もみんな盛り上がってる?舞美嬢の覚悟を問いかけてるようにも聞こえてくるイントロから、
青春を歌おう WOWWOW WOWWOW♪

もう恥ずかしくなるくらいの青春℃パンクなフレーズ!!!

そしてコテコテのパンク節に驚くくらいマッチした舞美嬢の歌声。相変わらず荒々しいんですが、1フレーズ1フレーズをとにかく全力でぶつけてくるんで、やっぱ迫力があります。マジ、バックで激しく唸るギターやドラムに全然負けてない。てか、むしろ「負けるもんか!」と意地になってるでは?と思わせるほど力強いですもんww
本当全編通してガンガン飛ばすから、聴いてるこっちの方がクタクタになってきますが、やっぱり舞美嬢の真骨頂はラストスパートのギアの上げ方。今回もラスサビは圧巻です。4ビートのドラムにのせて、とにかく前のめり、ヘイ!と元気に掛声をかけたり、もうこれでもかってくらいのノリノリww
本当に楽しいんだろうなぁって感じが伝わってきます。BLT誌で舞美嬢が「レコーディングはヘッドバンキングをしている感じ!」って言ってましたが、確かにそんな感じが激しく伝わってきますww

ハギティは「ロックは生き様」と言ったそうですがww

この曲の青春をストーレに表現した歌詞、シンプルに力強く突き進むロックサウンドは、正に青春真っ只中、全速力でまっすぐに突っ走る舞美嬢の生き様そのものように感じてしまいます。

やっぱり舞美嬢の全速力は本当元気が出ます!最高です!!!

「夏DOKI」と曲調は違いますが、全力疾走感タップリのこの曲、つんくPも「矢島節」と評するように、この曲もまた矢島舞美チューンと言っていいんじゃないでしょうか!

M-7「Big dreams」/℃-ute

℃-uteが夢を語ってくれる、とにかく幸福感に溢れたナンバー。多分こういう曲って℃-uteヲタかそれ以外かで評価が割れる曲じゃないかと思います。確かに何の面白みもないナンバーですが、逆に℃-ute好きにとってはしみじみと幸せに浸れる1曲です。A、Bメロのメンバーソロで思いっきりメンバーコールして、サビはハンズクラップして合唱して!
シンプルだけど、℃-uteヲタにとっては一番楽しいひと時を過ごせそうな曲、今回のアルバムで一番℃-uteっぽい気がします。

M-8「SHINES」

ついに℃-ute版アンセムの誕生!!℃-uteのアンセムといえば言わずと知れた「JUMP」がありますが、こっちの方が王道的なアンセムっぽい。メロンのガールズパワーや工房さんのBERRY FIELD、オープニングを飾れるアンセムってそのユニットの特徴がよく現れると思いますが、WOWWOWって勇ましく叫ぶ、℃-uteはこれが正解だと思います!
歌詞的には「僕らの輝き」の直系といった感じ。とにかく何があっても7人で突き進んでいくんだ!!そんな℃-uteらしい力強さと7人の友情を感じられる曲。口ずさんでいると、オレも℃-uteと一緒に頑張って突き進んで行くぞ!!と物凄く元気が湧いてきます!!

もう、次のAB℃ツアーの1曲目はこれしかない!と個人的には勝手に決め付けていたりしますww

M-9「約束は特にしないわ」

つんくP曰く「そう思えば、℃‐uteってあんまりバラードってないのかも。」「いや、一曲もないかも。」

はい、ボクの記憶している限り一曲もありません(^_^;)
ミディアムバラードなら私立共学がそうかな、とは思いますが、スローバラードは初めて。本当待ちに待った℃-uteの本格バラードです!

ピアノの旋律に合わせて、7人の歌声をじっくりと聴き込める。こんなシチュエーションをずっと夢見ていただけに、正にその念願がかなった感じです。

個人個人のソロパートが楽しめるA、Bメロに比べてサビは、ちょっと退屈な感じは否めません。まぁ、前半からロックフェスも真っ青の雑多なチューンを投入してきた後なので刺激が足りないのかもしれません。
ただ刺激で麻痺しきった脳に安らぎを与えてくれるような、℃-uteの優しい歌声。実は℃-uteの歌声に癒されるってのは初の経験かもしれない、それだけでも個人的にはとても意義のある一曲です。
バラードとしてはまだまだ初心者、向上の余地はたくさん残されていると思いますが、それでも℃-uteにとっては大きな一歩を踏み出したのではないかと思います。

まとめ

山際淳司さんの著書でスポーツノンフィクションの金字塔「江夏の21球」という作品があります。1979年日本シリーズ第7戦で江夏が投じた21球の緻密な駆け引きや心理戦を書いた作品です。
今回℃-uteが投じた11球も、高速ダンスサウンドあり、ヒップホップありパンクあり、1つ1つのキレ味も抜群ながら、多種多様な11球のコンビネーションは本当に見事でした。
前作で℃-uteの引き出しの多さというか、懐の深さには大きな驚きを受けましたが、今回もまたこれだけ色々なジャンルの曲をやっても、そのすべてに℃-uteらしさが出てて、本当この娘たちスゲーと感動しきり。やっぱボクの憧れMy Starたちです!!
ま、ダラダラと書きましたが、やっぱこのアルバムは最初の3曲+シングル曲「涙の色」、これは「Cafe Buono!」「泣き虫少年」「恋愛ライダー」という限りなく反則に近いハイパーなラインナップを揃えてきた「Cafe Buono!」をも超える、衝撃のラインナップ。4つぶっ続けで聴いた後の、ストレート、ストレート、ストレート、アッパーとキレイにマットに沈められたほどの衝撃と感動でした。

春ツアー、本当に楽しみになってきました。